アラフィフ父ちゃん日記

現在幼児2人の父です。中年パパの肉体的、精神的な苦労などを綴っていければと思います。

静かな病棟

今日は12月29日。

保育園も年末年始の休園に入ったので、日中は二男と共に過ごす。

 

特に何をするわけでもなく、ご飯を食べさせ、ベットで跳ねて遊び、Eテレを見て、お昼ご飯。

その後は昼寝…という感じ。外は雪がしんしんと降り、かなり冷え込んでいるようだ。

 

妻と病院を夕方に代わることにしていたが、「売店が15時に閉まるよ」とLINEが来た。

 

あーそうか、年末だもんなあ…と改めて感じる。

 

 

であれば、今晩病院に行く前に、自分の夕飯を用意しなければならない。妻と二男の分を用意するついでに自分の弁当も詰めればいいのか、よし。やるか。

 

料理は得意ではない。しかし、自分は家族4人の朝食を用意するのが日課だった。まあ、今は長男が入院しているため違うわけ。朝自分が用意するのは、卵料理と味噌汁くらい。あとはご飯を研いで、炊いて。

 

あとやるのは、昼食のラーメン作り。自分はラーメンが大好きだ。

 

特に煮干しの出汁がガンガン効いたラーメンが好きで、1年に150件位の店に通い、評論家さながらの知識を身につけていた時期もある。

 

その後転勤し、結婚したことで生活が変わり、ラーメン店から遠ざかってしまった。妻はあまりラーメンを好まない。そして子供ができ、ラーメン店のように客の回転が大切な店には迷惑で近づけず、すっかり足が遠のいてしまった。

 

でも、ラーメンは食べたい。ということで、自分で作るようになっていったのだ。実は自分の作るラーメンが息子たちには人気だ。妻も「あなたのラーメンの方がお店のラーメンより好みだ」と言ってくれる。

 

少し脱線してしまった。夕食作りだ。

 

とりあえずマカロニサラダと唐揚げを作る。味は…食べる人が微調整するってことでいいだろう。自分用に詰めて、弁当完成。

 

 

病院に向かう。

 

何日か寒さが緩んでいたし、29日だ。世間は仕事納めを終えている。外来が休診に入っているので、入院患者用の臨時駐車場は除雪していない。たっぷり積もった雪を車で掻き分け駐車。歩くと真冬の寒さが痛いほどだ。

 

妻と交代して病室に入った。病院側は何とか年末年始を自宅で過ごせないかと、点滴や薬を工夫

しているようだが、はっきりと数値がよくなってきている傾向は見えていない。

 

これに関しては私も妻も長男の体を優先して欲しいという気持ちで一致している。あまりよくないようなら無理に帰らなくてもいいと思っている。

 

 

しかし、病棟が静かだ。

 

隣の部屋に入院していた子が退院していた。姿は見たことがなかったが2歳くらいの子だ。毎日夜中に咳き込んでいる音が聞こえていた。結構長く入院していたので心配していたが、今日退院したそうだ。

 

よかった。

 

「○○くん、退院したんだよ。よかったね」

息子も同じ気持ちだったみたいだ。

 

長男と同じ病気で入院している2つ上の子は一時帰宅中。その他に小児科の入院患者はいないので、今日は息子一人なのだ。

 

 

本当に静かだ。

 

息子が「今日は誰もいないから、音出していい?」

仮面ライダーの変身ベルトを腰に巻いた。

 

「うーん、わかった。特別に今日はいいよ」

 

 

静かなのは平和な証拠だ。だが、若干の寂しさも漂う。

 

日常のありがたさを感じるこんな日があるのも、人生には大切なことなのだろう。なんてことのない日々にこそ、価値があるのだ。