見えてきた出口
出口が見えてきた。
小児ネフローゼ症候群で入院している長男の退院が見えてきたのだ。
入院してから8ヶ月になる。
これまで色々な治療法を試してきたが、ようやく数値が安定するようになり、薬を徐々に減らしていって退院の見込みが立ってきたのだ。
長かった。
まだ終わっていないから過去形にしてはいけないが、本当に長い道のりだった。
付き添い入院によって仕事の面や次男の面倒など、生活面で苦労したこともあるが、それ以上に長男が不憫でならなかった。
体を動かすことがとにかく好きな長男に、病室での生活を強いるのは気の毒だった。
代わってやりたい。本当に心から思った。
なぜこうなったのか、これまでの生活を思い出し後悔したこともあった。
それでも長男は明るさを忘れずにやってこれた。
様々な人に支えてもらったからだ。
一人では生きていけないということを実感したし、人の巡り合わせというのはこうやって繋がっていくんだなということも知った。
これは小さな息子にもきっと伝わっていることだろう。
自分の生き方を考えるきっかけにもなっている。
これからの自分はどうあるべきか、アラフィフの自分も挑戦が必要ではないかと思うようになった。
振り返るのはこの辺にして、とにかくこのまま長男の体調が変わらず、無事に進んでいってほしい。
今の自分の願いはそれだけだ。