外泊許可が出た
年末に一泊だけの外泊を認められた長男。
元日には病院に戻り、また点滴生活となったわけだが、年が変わり少し良化の兆しが見えてきた。
年末の外泊が一泊だけだったのは、次の日に点滴を入れないといけなかったからである。これは、体内にとどまるべきアルブミンという成分が、尿で必要以上に出てしまっていて、それを点滴で補充する必要があったからだ。
また、尿の蛋白の数値も思ったほど下がらず、一段階治療を進めていかなければならないかも、と医師に持ちかけられていた。
しかし、ここへ来て少し良化の兆しが出てきたのである。
医師からは、アルブミンがとどまりつつあり、この数値だと点滴をやめていいだろう、ということだった。また、尿の蛋白量も減っており(といっても+3の状態なので普通の人よりはかなり多いのだが)、いい傾向が見えるということらしい。
そこで、再び外泊の許可が出たのだ。しかも2泊だ。
喜ばしいことには違いない。ただ、これには二つの意味があることを忘れてはならない。
まず、点滴を取ったことについては、血管を回復させる目的もあるということだ。
息子は何度も採血と点滴をしているため、針を入れるところが少なくなっているらしい。実際腕を見ると何ヶ所も跡があり痛々しい。
あまり痛いと言わない息子が「痛い」と言ったり、看護師もすぐに腫れてくると述べたりしていた。
今少し良くなっている間に、血管を回復させようということなのだ。
二つ目は、次の治療が待っているかもしれないということだ。
蛋白が減ってはいるものの、完全に無くなったわけではない。血液中のアルブミンも正常値までは上がっていない。あくまでこれまでと比較してよくなってきているというに過ぎないのである。
だから、病院に戻ってから新たな治療をする可能性は否定できない。その治療は副作用が辛い面もあるそうだ。できれば避けたいが、頭に入れておかなければならないのだ。
まあ、想定はしておくに越したことはないが、あまり考えすぎても仕方がない。
息子は喜んでいる。私も嬉しい。いいじゃないか、良い傾向が見えるんだから。
2泊か。家族で何をしようかな。外出はせず、家で過ごすしかできないが、みんなでいれたらそれでいいのだ。