半年ぶりの実家
半年。
長男が入院してから、自分の街を一歩も出たことが無かった。
入院はまだまだ長くなるが、暦に近い外泊は認められたため、私の実家に帰り、そこで来年入学する子供対象のランドセルの展示会に行くことになった。
久しぶりに家族で出かける。
嬉しかった。
少し前までは当たり前の光景。
こんなに長い間身動きの取れない生活をするとは思ってもみなかった。
コロナ禍で窮屈な暮らしをし、そこから息子の入院。
自分の生活は180度変わってしまった。
平日は基本的に父と2歳の二人暮らし。
土日は長男と病院。
平日は家事と次男の相手で時間が無く、土日は長男と病院で時間は余るほどあるができることが限られる。
自由にできることは、子どもがおとなしい時にスマホでゲームをやるかYouTubeを見るか。
妻と話す内容は家事の分担の話か息子の病気の話。ほとんど会うことはできない。
他愛もない話などする余裕もなく。
そんな中でのゴールデンウィーク。
当たり前のことができそうなゴールデンウィーク。
半年ぶりの実家でソファに横になる。
自堕落な息子だった私は、いつもここに横になり、だらっとしていたのだ。
半年の間にソファが新調されていたことには少し驚いたが、横になればいつもの感じが蘇る。
リラックスしていた。
二人の息子ははしゃぐはしゃぐ。
「ジジ、ジジ」と常に呼び、家の中をグルグル。
それを自分は追いかけることもなく、ソファで横になって聞いている。
休日を感じる。
この感覚は久しぶりだ。
洗車もした。
そういえば、車を洗う暇もなかった。
自分が一人でやることは、ほとんどできなかったのだから当たり前だ。
黄砂で汚れたボディは綺麗にできたが、室内までは手が回らなかったな。
室内を綺麗に保つことは意識してきたのだが、入院してからは一切できなくなった。
掃除することができなくなったし、車内でコンビニのおにぎりを頬張ることも増えたため、一気に汚れた気はしている。
次は車に掃除機を丁寧にかけて、拭き掃除をしたいものだ。
まあ、かなりリラックスして気分転換はできた。
車の中で妻とじっくり話をするつもりだったが、息子のアニメ鑑賞でそれは叶わず。
次回に持ち越しとなった。
連休もまだあるし、楽しく過ごしたいものだ。