メトロ帽って何?
私は長いこと教員をやっている。小学校の教員だ。
とはいえ小学校は1年生から6年生まで、比較的幅広い年齢の子を相手にする。自分は専ら高学年専門。低学年を担任したことは一度もないのだ。
春に学級担任を校長が決める訳であるが、どこの学校にも学校事情というのが必ずあり、何となく教員の特徴がそのまま学年の割り振りにも影響していくものなのである。
これまで会ってきた校長は、私は高学年に向いていると判断してきたのだろう。
そんな私も学校全体の運営を取り仕切る立場となった。現在は新入学児童の就学時健康診断や、一日入学などの計画運営を行なっている。
そして先日、我ながら少し恥ずかしくなるような、初めて知ったことがあったのだ。
これはいわゆる、1年生が被る帽子だ。地域によっては6年生まで被る学校もあるだろうが、私の住む地域ではこの黄色帽を被っていれば、1年生の証である。
男の子が被っているのは野球帽、で、女の子が被っているのは…
この名称を知らなかったのだ。
「メトロ帽」というのだそうだ。
教員生活25年以上。毎日のように1年生の被る黄色帽は見てきたのに、メトロ帽という呼び方はこれまで知らなかったのである。
よく考えてみたら、趣味で登山に行く時は、自分もこんな帽子を被っているじゃないか。試しにネット検索してみたら、「メトロハット メンズ」なんて検索ワードが出てくる。
どうやら知らなかったのは私だけだったのかな。
元々は「クルーハット」というのが世界共通の呼び方で、日本では「メトロハット」と呼ぶこともある、というのが私が調べたネットからの情報だった。船の船員が被る帽子の型なのでクルーハットと呼ぶのだそうだ。
自分なりに調べてみたのだが、「メトロ」という言葉がどこからきたのかまではわからなかった。
最近は男女の区別をなくするために2種類用意しないこともあるのだそうだ。なるほど、ジェンダーフリーの考えはこんなところまで及んでいるのだと改めて感じる。
歳はとってきたが、まだまだ知らないことが山ほどあることを痛感した。
驕らず、勉強の日々だな。